笹尾歯科医院 衛生士です。
指しゃぶり気になりますよね。衛生士向けの専門誌に同タイトルで特集記事が載ったので解説したいと思います。現在における、最も新しい統一見解といえるでしょう。
・吸指癖(指しゃぶり)は歯列や咬合、口腔機能にまで影響する
・赤ちゃんは生後2か月頃から手や指をしゃぶる行動が始まるが、2歳以降、減少傾向へ向かう
指しゃぶりの頻度 1歳2か月児 28.5%
1歳6か月児 28.9%
2歳0か月児 21.6%
3歳0か月児 20.9%
しかし、大きくなっても習慣化された強い指しゃぶりが続く場合、歯列や咬合への影響があり、それに伴い、舌癖・口呼吸・構音障害などの口腔機能不全も起こりやすくなる
★吸指癖はどのような影響を与えるのか
- 歯列・咬合への影響
歯列弓狭窄(V字型歯列・高口蓋)、開咬、反対咬合、上顎前突、
正中偏位、片側性犬歯部 /臼歯部交叉咬合など
これらは、・指しゃぶりの仕方(親指または他の指をどの向きでどこまで深く入れているか)・頻度(寝付くときだけ、日中も暇なら常に…など)・どのくらいの時間吸っているか・吸う強さ・継続して吸っている期間などが影響してくる
2.口腔への二次的影響
口唇封鎖不全、口呼吸、咬唇癖、舌突出癖・異常嚥下癖、低位舌、
構音障害、偏咀嚼、審美的影響
3.口元と側貌への影響
ぽかん口、上唇の翻転
(指をしゃぶってる時に緊張している口腔周囲筋は、吸っていない時に
緊張が緩み、ぽかんと口唇が開いたままの状態になり、常に緩んだ状態
で上唇は短く山型の状態になる)
- 皮膚への影響
指の吸いダコ、指のふやけ、口唇乾燥
★吸指癖は常に対応すべきか?
1歳までは成長・発達において意義のある行動。頭ごなしに否定したり、
注意しないようにする。
→低年齢児ではよくある行為だと伝えることが大切。また3歳を過ぎる
ころには社会性が発達してくることで恥ずかしいという気持ちからやめる
子が増えてくる
交叉咬合、上下正中偏位がみられる、4歳以降も指しゃぶりがある場合は要注意
以上が指しゃぶりの 歯並びに与える影響になります。
少し専門用語があるので難しいかもしれませんが
なんとなく、お分かりになったと思います。
心理的な面における影響も強いので、改善には衛生士による支えが必要となります。
笹尾歯科医院では出産前のお母さんの口腔ケア
お子さんの虫歯予防 かみ合わせ などにも取り組んでいます。
お気軽にご相談ください。
写真はくせさなえさんの ゆびたこ という ユーモラスな絵本です。オススメですよ。